2011年6月12日日曜日

【狛犬アルバム】杉並大宮八幡宮(東京都杉並区大宮)

 杉並区にある大宮八幡宮は、都内で三番目の境内の広さを持つという大きな神社でした。2011年6月に訪問しています。

<設置されている場所>
拝殿の前

<台座の年号>
昭和十年





 拝殿の左右にある狛犬は昭和十年のもの。この時代のものにしては珍しく、顔つきが優美な江戸獅子の雰囲気が強く残っています。ただ、胸や前脚が筋肉質で、高い台座の上から腰を落とした体勢で参道を見据える姿などは、この時代の護国神社などに見られる形です。

 摂社の若宮八幡宮にも江戸時代の狛犬がいたようですが、見落としました。残念。

<基本情報>
杉並大宮八幡宮
東京都杉並区大宮2丁目3-1


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<関連サイト>
◆「大宮八幡宮」(公式ホームページ)
◆「大宮八幡宮(杉並区)」(Wikipedia)

2011年6月4日土曜日

【狛犬アルバム】地禄神社(福岡県福岡市南区大橋)

 地禄神社は、住宅街にある小じんまりした神社です。2009年12月に訪問しました。地禄神社の「地禄」とは大地から与えられる恵、土地を富ませるなどという意味と考えられており、福岡市内に多くある名称なのですが、詳しい起源はわかっていないようです。詳しくは「地禄神社」(Soliloquy of Webmas)を参照してください。

<設置されている場所>
拝殿の前

<台座の年号>
昭和五十五年(1980年)





 境内には小さな拝殿があり、そこから少し離れた左右に一対の狛犬がいます。阿吽の置かれた位置は通常の逆(通常は向かって右が阿形、左が吽形)でした。やや黒い石で彫られており、耳はやや大きめの伏せ耳、目はギョロ目で、鼻は豚鼻。目や口には彩色が施されています。阿吽による毛などの彫り分けはなされておらず、尾はピンとまっすぐ上に伸びています。

 福岡市内では他に見たことのないタイプのような気がします。台座には八女市の石工の名前が彫られていました。また奉納されたのが昭和五十五年とのこと。この時代のものにしては個性がある狛犬に出会えました。

<基本情報>
地禄神社
福岡市南区大橋4丁目


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<関連サイト>
◆「地禄神社」(Soliloquy of Webmas)

【狛犬アルバム】太宰府天満宮 その4(福岡県太宰府市宰府)



<設置されている場所>
拝殿の前

<台座の年号>
不明

<訪問メモ>
 その3からの続きです。

 拝殿前には真っ白な狛犬が一対いました。訪問した際は初詣準備のため狛犬に接近できず、残念でした。

 白い狛犬は目黒不動尊の石膏狛犬に続き、2回目の遭遇でした(石膏狛犬は奉納されたというより、展示されていたという感じでしたが…)。手入れが行き届いているのか、かなりきれいな状態でした。この白い石は大理石でしょうか、そしてはめこまれた黒い目玉とのコントラストが目をひきました。台座は古い物のようなので再奉納されたものなのかもしれません。

 この日は、前日の雪が拝殿の屋根に残っていてきれいでした。

<基本情報>
太宰府天満宮
福岡県太宰府市宰府4丁目7-1


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<関連サイト>
◆「太宰府天満宮」(公式ホームページ)
◆「太宰府天満宮」(Wikipedia)
◆「太宰府天満宮」(神社探訪 狛犬見聞録・注連縄の豆知識)

【狛犬アルバム】太宰府天満宮 その3(福岡県太宰府市宰府)


 その2からの続きです。

<設置されている場所>
楼門の先

<台座の年号>
昭和三十一年(1956年)





 楼門をくぐると、左右に玉乗り狛犬がいます。ギョロ目でひょうきんな表情がユニークですが、意外とサイズが大きいです。台座には昭和三十一年、福岡県糸島郡二丈村とありました。太鼓橋前の「長州萩」の狛犬とともに、奉納された経緯が気になるところです。

 左側には必死で灯籠を支える一対の狛犬もいました。思わず、がんばれ!と声をかけたくなるけなげさです。



 その4へ続きます。

<基本情報>
太宰府天満宮
福岡県太宰府市宰府4丁目7-1


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<関連サイト>
◆「太宰府天満宮」(公式ホームページ)
◆「太宰府天満宮」(Wikipedia)
◆「太宰府天満宮」(神社探訪 狛犬見聞録・注連縄の豆知識)

【狛犬アルバム】太宰府天満宮 その2(福岡県太宰府市宰府)


 その1からの続きです。

 赤い太鼓橋を渡ると、右手に手水舎があります。その手前に立派な麒麟のブロンズ像。立派なはずなのに、いまひとつ凄みを感じないのは、台座がないからでしょうか…。その先の楼門の手前に一対の狛犬を発見しました。

<設置されている場所>
楼門の手前

<台座の年号>
明治三十九年(1906年)




 護国系のいわゆる籠神社型ですが、このタイプにしてはサイズが小さめです。阿形の台座には明治三十九年(1906年)とあり、吽形の台座には安永○年(読み取れず、安永年間は1772年から1780年まで)とありました。おそらく、このタイプから考えると、明治39年と考えるのが妥当と思われます。台座も一段目と二段目で材質が異なっていることから、再奉納されたのでしょう。

 左右の脚が少しずれて配置されていて(楼門側が少し前にでている)、力強さが演出されています。小さいながらもかなりしっかりとした造りで、太鼓橋前のものと並び、やはり九州随一の神社の風格を感じました。

その3へ続きます。

<基本情報>
太宰府天満宮
福岡県太宰府市宰府4丁目7-1


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<関連サイト>
◆「太宰府天満宮」(公式ホームページ)
◆「太宰府天満宮」(Wikipedia)
◆「太宰府天満宮」(神社探訪 狛犬見聞録・注連縄の豆知識)

【狛犬アルバム】太宰府天満宮 その1(福岡県太宰府市宰府)



<設置されている場所>
赤い太鼓橋の手前

<台座の年号>
文化九年(1812年)
不明

<訪問メモ>
 菅原道真公が祀られていることで有名な太宰府天満宮ですが、ここにも多くの素晴らしい狛犬がいます。2010年12月に訪問しました。この日は前日に雪が降り、かなり冷え込んでいました。全部で四対の狛犬を発見したので、その1、その2その3その4に分けています。ちなみに、拝殿内にも立派な神殿狛犬がいるようです。また来なければ。

 参道を上って境内に入ると、牛が出迎えてくれます。その後、左に曲がると赤い太鼓橋があり、その橋の手前に二対の狛犬を発見しました。

 一対は石灯籠の上にのっていました(正確には狛犬ではないかもしれませんが…)。この石灯籠の奉納は文化九年(1812年)。阿吽とはなっていませんが、向かって右側の獅子は左の前脚をお手のようにあげています。獅子というより、西洋のガーゴイルのような顔つきです。向かって左側はまるでシャチホコのように逆立ちをしていて、出雲型のようにも見えます。

 もう一対は、太鼓橋の前に構えています。阿吽ともに華麗な巻き毛。台座には「長州萩」と彫られていました。阿吽ともに伏耳で、ひらぺったい顔をしています。たてがみの巻き毛がしっかりと彫られていて、体のラインもすっきりとしており、優美な雰囲気が出ています。また、吽形はかなり小さな玉を右の前脚下に押さえており、男性器がついていて雌雄の別がありました。

 その2へ続きます。

<基本情報>
太宰府天満宮
福岡県太宰府市宰府4丁目7-1


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<関連サイト>
◆「太宰府天満宮」(公式ホームページ)
◆「太宰府天満宮」(Wikipedia)
◆「太宰府天満宮」(神社探訪 狛犬見聞録・注連縄の豆知識)