2011年2月23日水曜日
【狛犬アルバム】目黒不動尊 その4(東京都目黒区下目黒)
<設置されている場所>
仁王門の裏
階段の途中、不動明王像の近く
拝殿の左側
<台座の年号>
天保十一年(1841年)
<訪問メモ>
その3からの続きです
ここではその他にもたくさんあった目黒不動尊の狛犬を紹介します。
仁王門には表側には金剛力士像があるのですが、その裏側に石膏で出来た白い狛犬があります。顔がやや小降りで、表情に迫力があります。籠神社型といわれるタイプです。よく見られる形ですが、白い狛犬というのは目を引きました。これはこの仁王門の仁王像を作った後藤良という彫刻家が製作した狛犬の原型で、彼の死後、昭和53年に寄進されたものです。ちなみに、靖国神社の狛犬もこの後藤良によって製作されたものということです。
また拝殿に向かう途中、階段の右側に一対の狛犬を発見しました。小さめの狛犬ですが、丸みを帯びたブロンズ製で、背筋をピンと伸ばして阿吽が向かい合っています。よく見ると首飾りをつけています。サイズといい、上向きの表情といい、とても可愛らしい狛犬です。
拝殿前にあがると、左側に相方を失った阿形のみ一匹の狛犬がいました。反時計回りに渦をまいた尾が特徴的。たてがみと眉が一体化していて、不思議な面持ちをしています。二段になっている台座にほどこされた彫刻はともに見事なもの。失われた吽形が残念です。台座には天保十一年(1841年)とありました。
その他にも境内には狛犬、山犬像、不動明王像など多数の石像がいたるところに無造作に置かれています。密教系の寺院ならではのカオスでした。
<基本情報>
目黒不動尊・瀧泉寺
東京都目黒区下目黒3丁目20-26
大きな地図で見る
<関連サイト>
◆「目黒不動尊」(公式ホームページ)
◆「瀧泉寺」(Wikipedia)
◆「原型と狛犬 〜 籠神社 → 目黒不動尊 → 靖国神社」(狛犬の杜・別館)
◆「狛犬の作者」(狛犬について私が知っている2、3の事柄)