2013年8月9日金曜日

【狛犬アルバム】新宿十二社熊野神社(東京都新宿区西新宿)


 新宿十二社熊野神社は新宿副都心、東京都庁が見下ろす新宿中央公園に隣接してある神社です。同じ新宿にある花園神社とともに新宿総鎮守として祀られているそうです。2013年8月に訪問しました。

<設置されている場所>
拝殿の前

<台座の年号>
文化元年(1804年)




 拝殿前にいた狛犬はなかなかの古いものでした。江戸の狛犬は1800年代半ばを超えると華麗な江戸獅子タイプが増えていくのですが、この狛犬はまだ蹲踞の姿勢を崩しておらず、尾もピンと立っています。阿吽が向かい合うように設置されていますが、ともに首をやや参道に向けてひねっています。

 阿吽ともに伏せ耳で、彫り分けは見られませんでした。角をよくみると、吽形はしっかりと二本あるのですが、阿形の角は低くなっています。破損したためそれを後から補修したようにも見えます。もとは宝珠だったのでしょうか。それにしても、200年以上経つというのに、非常に綺麗な保存状態に驚きます。


<設置されている場所>
末社大鳥神社の前

<台座の年号>
享保十二年(1727年)




 拝殿前の狛犬よりさらに80年近くも古い狛犬が末社にいました。この狛犬はいわゆる「はじめ狛犬/江戸はじめ」として有名で、境内の案内板や公式ホームページにも解説がありました。

◆「新宿十二社 熊野神社 文化財」(公式ホームページ) - 本殿裏の末社大鳥三社にある狛犬で、腹の下がくりぬきになっていない珍しいものです。享保12年(1727)「角筈村上野百姓店児講中」により寄進されたものです。

 お腹の下がくりぬかれておらず、地面に近い低い台座の上に置かれています。尾は一カ所くるりと巻いていますが、背中にぺったりと張り付いています。阿形は角もなく、たてがみも毛先だけなので、つるんとした禿頭のようです。また口もはっきりと開いているというよりは、下あごを突き出して、かすかに口元を開けており、独特の表情をしています。

 それと比べると吽形は非常に完成されたデザインで、角があることと、眉毛がしっかりと彫られていることから表情も引き締まって見えます。日光東照宮の狛犬にも似た威厳を感じました。


<基本情報>
新宿十二社熊野神社
東京都新宿区西新宿2-11-2


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<関連サイト>
◆「新宿十二社 熊野神社」(公式ホームページ)
◆「新宿十二社 熊野神社 由緒」(公式ホームページ) - 江戸時代には、熊野十二所権現社と呼ばれ、幕府による社殿の整備や修復も何回か行われました。
 また、享保年間(1716~1735)には八代将軍吉宗が鷹狩を機会に参拝するようになり、滝や池を擁した周辺の風致は江戸西郊の景勝地として賑わい、文人墨客も多数訪れました。

◆「熊野神社(新宿区)」(Wikipedia)
◆「十二社熊野神社」(神社探訪・狛犬見聞録)
◆「新宿 十二社熊野神社」(狛犬放浪記)