2013年5月18日土曜日

【狛犬アルバム】筥崎宮(福岡県福岡市東区箱崎)


 筥崎宮は宇佐、石清水と並ぶ三大八幡の一つとされているそうです。福岡市民にとっては、1月3日の玉せせりと、9月の放生夜で有名です。福岡市地下鉄箱崎線の箱崎宮前駅を降りると、博多湾のほうから長く続く参道の途中に出ます。2013年5月に訪問しました。

<設置されている場所>
一の鳥居の前

<製作年>
大正十二年(1913年)




 筥崎宮では本殿のほうから数えて一の鳥居、二の鳥居と数えるそうですが、一の鳥居の両脇には立派な籠神社型狛犬がいました。同じく福岡市の福岡縣護國神社とほぼ同一のデザインです。

 鳥居をくぐって進むと立派な楼門が見えてきます。ここ筥崎宮では楼門の前で参拝することになっており、その先の本殿・拝殿のほうまでは入ることができませんでした。

 なお、楼門には「敵国降伏」と掲げられています。これは鎌倉時代の二度の元寇(文永の役/1274年、弘安の役/1281年)によって焼き払われた筥崎宮を再建する際に、亀山上皇が納めたものを、文禄年間に筑前領主小早川隆景が楼門を造営した時、謹写拡大したものと言われています。

◆「御祭神と由緒」(公式ホームページ)
◆「敵國降伏」(歴史の散歩道)


<設置されている場所>
東末社

<製作年>
不明




 東末社にはユニークな表情の台湾狛犬がいました。宮地嶽神社の末社である三宝荒神の前に置かれていた狛犬と似ていますが、サイズはこれよりやや大きめでした。


<設置されている場所>
西末社

<製作年>
大正五年(1916年)




 西末社には小ぶりな浪速狛犬がいました。台座には「大阪堂嶋濱」とありました。阿形のくわっと開いた口と吽形の口角のあがったにっとした表情がいいですね。たてがみや尾はホイップクリームを絞り出したような形をしています。横から見ると、頭が大きく胴体が小さめで、肉付きのいい子犬のような体つきも愛らしいです。

 後日、ネットで調べていると本殿の両脇にも中国風の迫力満点の狛犬がいたようです。これは気づきませんでした。むむ、残念。

◆「筥崎宮 本殿 楼門 の 狛犬? がすごい」(渕上清志 CLASSICS FUKUOKA / 肥前屋質店(予約制)) - 楼門の中の狛犬の写真。


<基本情報>
福岡県福岡市東区箱崎1-22-1


大きな地図で見る


<関連サイト>
◆「筥崎宮(箱崎宮)福岡市東区にある神社、筥崎八幡宮」(公式ホームページ)
◆「筥崎宮」(Wikipedia)
◆「筥崎宮」(神社探訪・狛犬見聞録)
◆「筥崎宮」(神の座す場所) - 楼門に掲げられた『敵国降伏』とは武力によって敵を降伏させるという意味ではなく、徳の力を持って導き、相手が自ずからなびき降伏するという、わが国のあり方を説いているそうです。