2010年2月14日日曜日

【狛犬の歴史】8-1. 江戸はじめ

■8-1. 江戸はじめ
 狛犬が参道に置かれるようになった江戸時代初期の素朴な形態の石彫狛犬は「江戸はじめ」といわれています(落語家で狛犬研究家としても有名な三遊亭円丈師匠が命名したそうです)。石工の技術がまだ未熟であったため、彫りは浅く、素朴な形が特徴で、他の時代には見られないユニークなものが数多く見られます。

<特徴>
・大きな石が手に入らないため全体的に小振り
・石を横長に使うため背は低く、四つん這いの姿勢
・後脚はたたんでいても完全な蹲踞の姿勢にはなっていない
・胴体の下や脚の部分がくりぬかれていないものも多い
・たてがみの毛先だけがカールしており、尾が背中にくっついている
・高い台座にのっておらず、地面の上に置かれている

東京都目黒区 目黒不動尊(瀧泉寺)
拝殿前の狛犬 承応3年(1654年)
江戸最古の石造狛犬として有名