2010年2月14日日曜日

【狛犬の歴史】8-11. 宝珠(天神系)

■8-11. 宝珠(天神系)
 江戸時代に江戸で造られた狛犬の中には吽形に角があるだけでなく、阿形の頭に宝珠(摩尼珠)を載せているものがあります(宝珠とは仏教においてあらゆる願いを叶える玉とされています)。この時代になって初めて現れたこの形式は、実は寛政六年(1794年)に発行された「諸識画鏡」という職人に向けた図画集に描かれた姿を手本としています。この図画集では本来角があるべき狛犬(吽形)に宝珠が載っており、角がないはずの獅子(阿形)に角がありました。この様式をそのまま真似たため、この形式が普及したようです。しかし、その誤りに気付いたのか、明治時代になるとこの形式は姿を消してしまいました。