■8-5. 江戸獅子(江戸型、関東型)
江戸では派手さや豪華さが好まれ、美しい毛並みを持った唐獅子タイプの狛犬が造られました。当初は蹲踞した姿のものが多かったのですが、次第に動きのあるものへと発展し、やがてその流れの中から獅子山型が生まれました(→「【狛犬の歴史】獅子山型」を参照)。
<特徴>
・前髪はカールしており、真ん中分け
・目は小さく楕円形、目玉の瞳がない場合が多い
・伏せ耳が多い
・鼻はそれほど大きくない
・あご髭があり、前髪同様にカールしている
・歯はあまり彫り込まれていないか、犬型の歯が多い
・たてがみは長く、体に巻きつくように流れている
・尾は、江戸初期のものは立っているが、後期からは下がって体に巻き付いている
・子連れ(一〜三頭)や玉を手に持つといったバリエーションが多い
・姿勢は猫背で、丸みを帯びた背中をしている
・前脚を上げていたり、立ち上がっていたり、動きがある